多元文化資料中心(台北)

多民族の本場の台湾へやってきました。

台湾は台湾人(本省人)、客家人、中国本土系の人(外省人)、原住民などがいて大変複雑な民族構成をしています。

この台湾の多文化共生を支援する施設を訪ねてみることにしました。

場所はMRT大安森林公園駅から歩いて15分ほどのところにある台北市立図書館総館です。この大きな建物の9階に多元文化資料中心があります。


多元文化資料中心(多元文化資料センター)とは

2007年に国際文化交流と情報提供を行うために設立された施設。サービス内容は外国語の書籍、雑誌、新聞等は国別で分けて館内での閲覧と借覧できることと、文化交流の活動も行う。

https://tpml.gov.taipei/Content_List.aspx?n=1E28967313294E54


この施設は無料で自由に出入りができて管理する人がいない状態でしたので、いろいろ聞きたいことがありましたが話を聞くことができませんでした。

この施設は8ヶ国語の資料があるのに加え、台湾原住民の資料が大変充実していました。

原住民の資料は私が数えたところ38種類の言葉の資料がありました。例えばアミ族の言葉だけでも5種類(5方言)もあるという充実ぶりでした。

他に討論室やパソコン室も備えていました。

私が訪れたのは平日の夕方で、8人の方が利用していました。

内訳は台湾人5人、ベトナム人2人、マレーシア人1人でした。

ここに来ている台湾人は学校帰りの学生達と年配の人でした。

せっかくなのでインドネシアの書籍を読んでいる台湾の男子学生さんに話を聞いてみました。日本人の私が突然しゃべりかけたので、驚かれましたがちゃんと返答はしてくれました。

話を聞いたところ、将来の仕事に使うためにインドネシアについて学んでいて、この施設は週に一度ほど訪れているとのことでした。どんな仕事をしたいかについては言いたくないようでした。

台湾に住むインドネシア人は25万人で台湾人口の1%以上を占めていて、人手不足の介護や製造業などの職に就いています。

この学生さんはインドネシアについて学び、介護や製造業のビジネスに活かそうとしているのではないでしょうか。

ちょうど壁にはインドネシア語講座を開催しますという案内がありました。

今回この施設を訪れて一つ気づいたのが、多元文化資料中心は移民の人の拠り所という機能の他に、台湾人の人達が効率よく外国文化に触れられる場所であるということでした。

本日は多民族の本場の台湾で多文化共生を支援する施設を視察し、台湾の多文化共生の取り組みを学ぶ機会が持てました。

NPO法人名古屋外国人共生支援協会

Nagoya Foreigners Symbiotic Support Association 共に生きる社会を